日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳(2023年)を超え、、男性の4人に一人、女性の2人に一人は90歳まで生きられる社会になり、人生100年という時代も夢ではありません。
これに対して、健康寿命(日常生活が健康に生活できる期間)は、男性で72歳、女性で75歳です。
残念ながら平均寿命と健康寿命の間には、男性で9年、女性で12年の開きがあります。
つまり、この期間は何らかの介護が必要となります。この期間を縮めて、できるだけ長い間、健康に日常生活を送ることが望まれます。
健康寿命を延ばすには、がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病などをはじめとする生活習慣病を予防するとともに、病気になりにくい身体を維持するために、良好な食生活、運動、休養、禁煙に留意することはよく知られていますが、これに加えて歯・口の健康に関する生活習慣を改善していくことが必要となってきました。
“8020(はちまるにいまる)運動”(80歳で20本以上の歯を保つ) は、国民運動として1989年に愛知県でスタートしましたが、現在では8020を達成している人は50%を超え、運動開始時の8倍となり、日本人の歯・口の健康はこの30年間に大きく改善してきました。
生涯にわたって何でもおいしく食べるためには、むし歯や歯周病で歯を失わないことが大切になります。
健康寿命を延ばすには、歯・口の健康を保持することが必要です。
歯科訪問診療での経験ですが、何年も寝たきりのおばあちゃんに新しい総入れ歯を装着させていただきました。
すると間もなく、座って食事ができるようになり、7ヶ月後にはつかまり立ちもできる様になりました。
すでに歯を無くされた方も、入れ歯、ブリッジ、インプラントによるお口のリハビリで健康を取り戻すことも可能です。
十四山歯科は、歯科治療を通して患者さまの健康寿命の延伸にもお役に立ちたいと考えています。
オーラルフレイルとは “口の虚弱” という意味です。
健康と要介護の間には、筋力や心身の活力が低下する「フレイル」と呼ばれる段階があり、その手前で、“オーラルフレイル”(ささいな口の機能の衰え)の症状から始まります。
こうした状態が続くようであれば、それはささいな口の機能の衰え、“オーラルフレイル”の可能性があります。
噛む機能の低下 → 噛めない → 柔らかいものを食べる → さらに噛む機能の低下
と自覚しないまま悪循環に陥ります。
やがて、食欲の低下、身体機能の低下、社交性の低下が“負の連鎖”となりフレイルから要介護へとなります。
「歳のせい」と諦めないで、フレイルから続く要介護状態に陥ることなく、健やかで自立した暮らしを長く保つためには、オーラルフレイルに早く気づき、予防や改善に努力することが重要です。
健康寿命を延ばすには、栄養、運動、社会性の3要素の継続が大事なことになります。
お口の変化を感じたら当院にご相談ください。
あなたのご自宅に往診します。
ご高齢で寝たきりの方やお身体に障がいがあり歯科医院に来院が難しくなった場合でも諦めないで下さい。
在宅歯科往診は、健康保険・介護保険の適用になります。